一杯のコーヒー
コーヒーと自分の付き合いは長い。
何せ両親がコーヒーを飲まないと一日が始まらない的な人なものだから、気がついたときには普通に飲んでいたように思える。
たかがコーヒーという人もいれば、僕のように非常に思い入れのある人もいるだろう。
飲むのはもちろん好きだけれど、ちゃんとしたコーヒー屋に入った時の香りも、コーヒーを丁寧に落とすもの、それだけに費やす時間も自分には欠かせない大事なものである。
ただ何となくのときも、甘すぎるケーキに出くわした時も、気分が少し行き詰まったときも。
この街に、おいしくなんともいえない味のあるコーヒー屋があったのは相当大きい。
人それぞれきっと何でもいいんだろうけど、少しだけ、でも当たり前のように自分を支えてくれるものがあるというのはいいことだと思う。