思いつきの、走り書き

アメリカの田舎から特にアメリカらしくないことを中心に。

工作

ここ最近、ボウフラにウイルスを感染させています。

 

ボウフラを集めて、ウイルス液に混ぜるだけ。

 

こんな単純な作業が実はけっこう厄介だった。何でも初めてというのは予想もつかない困難が待ち受けているものです(笑)

 

水の中を悠々自適に泳ぐ彼らを数えながら集める。しかし、集めた100匹は当然まだ水の中。この水を全て除き、1 mlのウイルス液と置換したい。それようの市販品がある訳でもないので、自分たちで円柱上の細い棒状のものにかなり目の細かい網を張り付けたものを自作して行いました。この円の面積が小さすぎれば目が詰まるし、大きすぎれば1mlの液の中に彼らが放たれていかない。地味な工作です(笑)まあでも、ノーベル賞を取ってきた研究もまた、地味なことの積み重ねなのです。

 

実験をする上で、こんな工作するのは学部のとき以来。学部の時は売ってるものですら、ラボの予算節約のため自分たちで色々作ったりしていました。田舎の大学にはありがちなことです。ジャガイモデンプン培地が必要とあらば、ジャガイモを蒸かす人もいたというそれはそれはすごいラボでした(笑)通常は培地の粉末を購入して溶かすだけ。こんな風にそれも作る?っていうくらい色々作りました。

 

今思えば、あり得ないくらい非効率的で、といっても他に選択肢もなかったけど、もう戻りたくはない。でも、ラボのメンバーとあれこれ言いながら、そういう作業をするのは楽しかったなぁ。学部生というものすごく気楽な立場だったからそんな風に思えたのだけど。

 

日中関係の緊迫がどの程度かわかりませんが、ここではそんなことは話題に出ることはなく、同僚の中国人とあれこれ言いながら工作をしています。人がたくさんいる。だから色んなタイプの人がいる。つまり、そういうことでしょう。

 

とはいえ、今日はなんだが懐かしい気持ちになった。感染うまくいってるといいなぁ。