思いつきの、走り書き

アメリカの田舎から特にアメリカらしくないことを中心に。

グルテン形成を感じながら

ついにここまで手を出しました。

 

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はい、パンです。

左から、プレーン、チーズ&バジル、シナモンシュガーです。

 

食べた感想は、「おお、パンだ」というのが第一声でした(笑)

過去に食べてきたおいしいパンに比べたら劣るけれど、その辺の(アメリカ基準で)安いパンよりはうまい。そんな感じ。まあ初めてだったし、パンになっただけいいとしましょう。

 

そういえば、学部生の頃、クラスの女子たちが文化祭のためにパン作りをしていて、おいしくできたよって言って試食させてくれたものよりは遥かにおいしかったです。僕自身はパン作りには関わっていなかったし、頑張って作ってさらに自信もありげな女子たちに「これはパンになってなくない?」と誰が言えたでしょう(笑)優しい嘘というやつです。ええ。

 

パン作りを実際にしてみて思ったこと。

 

まずは、結局小麦粉が大事じゃない?ということ。

 

今回作ったものの材料は、

小麦粉(Bread flour)

ドライイースト

バター

 

パスタ作りにも通ずるものがあるのですが、相当シンプル。で、本体は小麦粉なわけなので、結局はそれありきなのかな。もちろん作り方次第で色々変えられるとは思いますが、ここまでくると粉が命のような気もしなくもないですね。

 

それと、レシピはほんとに目安程度。

 

パンだけでなく何でもそうですが、ネットで検索すれば無数のレシピが出てきます。しかし、そのレシピって結局目安でしかない。小麦粉が違えば、構成タンパクの種類や割合も変わってグルテンの形成具合も変わってくる。今回も結局生地の状態をみながら水分を調整したりしました。特にここでは日本の小麦粉はないわけなので、特に自分の中での基準をつくるのが大事なような気がしました。

 

最後に、、料理は科学だ!

 

パン作りをちょっとサイエンステイストに書いてみると、

 

小麦粉に含まれるグリアジンとグルテニンを主とするタンパク質が水の添加により互いに結合し、グルテンを形成、複雑な網目構造となることで生地を伸ばしても切れにくくする。その細微構造に酵母が産生する二酸化炭素が入り込み、オーブンでの加熱によって変性凝固させ、保持することでパン特有のフワフワ感を作り出すことが出来る。塩の添加はグリアジンを水溶性にすること、凝集性を高めることで、グルテン中のタンパク質間距離を短くし、生地を引き締める役割を担っているようである1)

 

いかがですか?急に手軽なパン作りが遠く感じてしまいましたか(笑)?

 

もちろん、こんなことをいちいち考えながら作業する必要はないのですが、僕の場合はなぜ?というのが基本にあるので、色々と科学的な背景を調べるのも料理の楽しみに含まれます(笑)特にパン作りはほんとシンプルな材料からあんなふわふわなものが出来上がるというところで、久々にこういう好奇心が刺激されて色々読みました。

 

それに経験が圧倒的に劣る素人がプロに負けないようなものを作りたいと思ったら原理を抑えておいて損はないですしね。

 

というわけで、パン作り今後も精進していきます。