思いつきの、走り書き

アメリカの田舎から特にアメリカらしくないことを中心に。

そんなに変わらない

海外に住んでいると自国との違いにまずは目がいくし、周りも基本的にそこに注目する。

でも実際は、違うところよりも同じところの方がずっと多い。それは僕が生活の最低限のレベルで基本的には不自由なく暮らしていけているということがなにより証明している。

 

シンガポールとアメリカでどちらがカルチャーショックを感じることが多かったと言えば、確実にシンガポール。

これはやはり途上国と先進国の差なのだと思う。あとはアメリカと日本の関係性に由来するところも大きいのかな。

 

良い事をされたと思えばありがとうと言うし、悪いことをしたと思えばごめんと言う。

何が良くて何が悪いのかの認識にも大差はない。

 

想像していたよりも、こちらの人たちはシャイだったり遠慮したりすることに小さな驚きを覚えることも多々あるし。

 

まあそれは僕がいるのが大学という高等教育を受けた人たちのコミュニティだからということがものすごく大きいのだと思うけど。

 

日本人が形成していた以前場所よりもずっとカルチャーショックのようなものが少ないような気もする(笑)

多様性を残すのも違いを楽しむのも大事だけれど、その根幹には共通ものがあることが前提で、それは色んな意味での成熟とともに形成されるのかな。

 

そんなことを感じる新学期直前の土曜日。

歳をとっていくなぁーと

まだ三十路には少し猶予があるけれど、しかし歳をとってきたと感じざるを得ないことはほどほどにある。

 

イギリス調べでは、二日酔いが一番ひどいのは29歳で、その原因はまだ若いからと高を括って飲み過ぎるからだとか(笑)

 

というわけで、先日、健康診断に行ってきて指摘されたのも含めて、個人的に感じることを心身ともに。

  • なんか傷の治りが遅い
  • 右足が脚気になっていた
  • 左耳で耳鳴しやすい状態らしい
  • 胃が基本荒れている気がする
  • 風邪をひきそうな感じがしたら、すぐ風邪薬に頼ろうとする
  • 体調を崩したら、そのうち勝手に治るという期待はせず、原因をわりと真剣に検索する
  • お酒が弱くなった
  • 揚げ物をたくさん食べると口の中が痛い
  • とにかく野菜をとらなきゃ意識
  • ちょっと高くてもヘルシーそうなものを昼食に選ぶ
  • 肉ばかりじゃまずいなって思うようになった
  • 魚が食べたい
  • 干物が食べたい
  • ひじきが食べたい
  • ほうれん草の白和え作ってほしい

後半乱れましたが、パッと思いつくところはこんな感じでしょうか。

まあ30前半の人たちにはこれから油物がきつくなってくるからたくさん食っとけ!とか、健康には気を使っとけってすごい言われますね(笑)

 

老化や寿命って一体なんなんだろうって時々考えたり。

テロメアとか生命科学一般教養レベルの話は知っているつもりですが、実際のところどこまで研究は進んでいるんだろうか。。

 

歳をとるということからだけは、今のところ誰もが逃れることはできない。

だからまあなんというか、ちゃんと歳をとっていきたいものですね。

 

 

生まれた瞬間からゆっくりと死んでく

そこからは もう逃れようがないなら 笑っていたいんだけどな...

通り雨 Mr.Children

ひとり暮らしのカレー

アメリカの肉大量買い文化に乗っかって豚肉はいつも3 kgくらいのかたまりを買います。

こんばんは。tuguです。

 

この豚肉のかたまりは破格でなかなかおいしいのですが、骨付きで全部の肉をきれいには取ることはできない。なので、たいてい最後は煮物や豚汁ライクなものになるわけですが、今回は数ヶ月ぶりに日本のカレーのルーを買ってカレーにしました。

ちなみにKokumaroでした。

 

しかしまあそれなりに大きな肉+骨のかたまりをベースに作るわけなので、ルーの半分以上を使って出来たわ出来た大量のカレー(笑)

やはり日本のカレーはうまい。

ただ、ひとり暮らしでランチにカレーは気が引けるので、今週は日曜日から今までずっと夕飯カレーっていう。。それでもあんまり飽きないのはカレーという料理が素晴らしいからか、自分がおいしいものならどれだけでもいけるクチだからだろうか。

 

学部生の頃、友達がカレーにカビを生やしてしまって、どういう理屈で考えたのか火を通し直せばまだいけるんじゃないかと再加熱。

もちろん、カレーは多少のカビの存在を消せるくらいのカラーと香りを兼ね備えている。だから彼は食べた。

そして、食あたり。。

仮にも微生物とか勉強している学生。。。どんだけアホだろうか(笑)

 

しかし、これがもっと何か別の何かだったらきっとカビを隠しきれず、彼もこのような結末を迎えることはなかったでしょう。

 

なんか捨てるのはもったいないな、そう思わせてしまうひとり暮らしのカレー。 

 

食あたりから復帰して、その話をとある微生物の教授に話すと、

「そうだなー、カビは死んでも毒素は壊れなかったんだろうなー」

いつものゆったり口調でそう言った。

 

その言葉を僕の友達は一生忘れることはあるまい。

医学研究のジレンマ

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最近、世界で最も権威のある科学雑誌のひとつである Science に100%効果が認められたマラリアワクチンが開発されたとの論文が発表されました。

 

ポイントとしては、

  • 蚊の唾液腺に潜伏しているある状態・形態のマラリア原虫(マラリア原虫は感染の段階によって様々な形に姿を変える)を蚊から摘出、紫外線や凍結により弱毒化したものを使ったこと
  • ワクチン接種としては、一般的ではない静脈注射を用いたこと

 

今後の主な課題は、

  • 体内でどのような免疫応答が起きているのか
  • 蚊の唾液腺からの摘出というステップをいかに効率化・大規模化するか、もしくはそれをどうやって模倣するか(まあこれは別の一大プロジェクトになる気がするけど)
  • 他の種類のマラリア原虫にも有効か
  • 長期的視点で効果がみられるか(変異体の出現など)

 

まあこんなところでしょうか。

この方法自体がそのまま実用化されないとしても、体内で起きてる免疫応答のメカニズムを解析することだけでも非常に大きな一歩といえると思います。

 

近しい研究をやっている自分としては、すげー!!と思うと同時に本当に実用化できるワクチンが完成したらマラリア研究というのはいったいどうなるのだろうか?とも思います。

 

おそらくこれを読んでいる人のほとんどは、僕とは立ち位置がかなり違うと思うので、ワクチンが完成したら研究もおしまいじゃないのか?って思って何らおかしくありません。

ある意味それは正しい。ってか一般社会的な目線からすると非常に理にかなっている。病気の発症を抑える術を持ったなら、それ以上税金をつぎ込む必要なないのではないかと。

 

しかし、僕のような研究の現場にいる人間からすると、果たしてそれでいいのだろうか?という気持ちがあります。なぜかってマラリア原虫の生態、人もしくは媒介蚊との関わり合いはまだまだ謎だらけだからです。そこにまだ見ぬ生命現象が潜んでいるかもしれないし、それが他の蚊媒介性感染症やいずれ現れるかもしれない未知の感染症への対抗手段のヒントになるかもしれない。もしかしたら、一見全く関係のない分野で応用されるかもしれない。

 

とはいっても、そうなればマラリア研究が終息に向かうことは避けられないだろうなという予想も出来ます。その中でどの程度の規模の研究が許されるか。まあこれは研究者のアイデア次第かも。うまく周辺分野との組み合わせや視点を変えればお金も下りるかもしれません。

 

まあマラリア研究もう必要ないんじゃない?っていうほど有効なワクチンが実用化されるにはまだまだ時間がかかるでしょうから、すごい心配するようなことでもないんですけどね。

 

医学研究というのは、その問題の解決を強く願い、目指している一方で、生命現象としての研究が出来なくなるかもしれないという研究者にとってジレンマ的なものも存在するというわけなんです。

 

どうなるにせよ、ワクチン開発は続けて目指すべきゴール。

その後はそれぞれの国や社会が何を目指して求めるのかによって決まるのでしょう。少なくともそこにちゃんとした意志が含まれていることを願います。

懐かしいので

最近、ブログが放置気味になってしまっている気がする。

これまで同様に頭に色々と浮かぶことはあるけど、ここに書くことや書けることではないなーなんて思いながら日々が過ぎ。。。

 

Hatenaトップを覗けば親しみのある文字。

「高専」

これまでにいわゆる青春を謳歌できなかったとか、そんな風なことを書いたのはそう何を隠そう僕も高専卒だから(笑)ちなみに化学系。

 

でもまあその善し悪しについては、特に語りますまい。

それぞれの高専でシステムにばらつきもあるだろうし。実際に僕が在学していた頃と今ではかなりシステムが変わったようですしね。それに僕はそもそも普通の高校→大学というルートを知らないし。。

 

まあひとつ言えることは、親や周りに流されて行くところではないかなーという気はします。

 

"人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ"

と、雫のお父さんも言っています。

 

僕自身は、中学のときに見た特命リサーチ200Xでエネルギーが枯渇する!という過剰演出に乗せられて、これはどうにかせねば!と謎の決意を秘めて高専に入ったわけですが、二転三転して、今はウイルスやらと戯れる毎日です。

人生わからないものです(笑)

 

その後、地方大学、旧帝大、シンガポール、そしてアメリカと来ましたが、個性が一番強い連中が多かったのはやっぱ高専かな(笑)漫画にそのまま出てきそうな変な先生も多かったし、いい思い出です。

 

理由がなんであれ、自分が行きたいと思うなら行けばいいし、きっとそれが一番正しい。

 

中学生はもちろん大人ではないけれど、子どもはだまっとれ!と言うほど子どもでもない。少なくとも当時自分はそう思っていた。だから自分で考えて進路を決めればいい。大人はそれをうまく促す程度にして。

 

さて、明日の昼食用のアスパラでも茹でよう。

小さくたって

僕には3歳になろうとしている姪っ子がいます。

ちゃんと遊んだのはこの前の春に帰国した時が初めてですが、けっこうなついてくれていてたまにスカイプしたりしています。

 

かわいいなーと思うところはたくさんあるわけですが、

うちの父が仕事に出掛けるときにいつもチューってやるらしいんですが、ただ今日はアイスで口が汚れていて、ちゅーするまえに「ちょっと待って」と言ってちゃんと口を拭いてからちゅーしてました(笑)

 

それはもう立派な女の子の姿(笑)

ちゃんと僕にも画面越しにしてくれましたよ。

 

使っている言葉もたまーに大人しか使わないような言葉使ったりもするし、小さくてなんも考えてなさそうできっと全部ちゃんと聞いていて、大人が思っているよりずっとちゃんと彼女なりに考えているんだろうなと思いました。

 

たまにのスカイプほんと癒されますね。

来月の誕生日は何を買ってあげようかな。

涼しい夏の夜

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先週までの暑さは何処へやら。

涼しい日々が少し続いています。

サンドイッチとコーヒを外で楽しめるくらいに快適な日々。

 

今日はいつものように少しだけ仕事をして、夜はアメリカ仕込みの唐揚げ粉で、鶏の唐揚げを作り、ビールを2本。

 

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我が半地下部屋唯一の窓を開ければ、虫やら蛙やらの声がする。

涼しい風とまた黒ビールを片手に、久々に好きな本を読み返す。

 

こうしてみると、ここがアメリカだと感じないような気さえしてくる。

なんとなくこんな静かで平凡な日が少し続きそうな気がする。

さて、あと一本あけてしまおうか。んー。