to U
ネットを眺めてみてもそうであるように、おそらく日本のメディアでは2年前の震災についてが一番の話題なのだと思う。
当時、自分自身はシンガポールにいて、信じられないくらい大きな津波が建物を飲み込んでいく映像をネットで見ていた。初めてそれを見たときは、正直実感はなく、まるで映画のワンシーンのようにも思えた。
それだけ僕の常識では考えられない規模の被害だった。
それから今に至るまで海外にいる自分は、そのことを客観的に見られているともいえるし、日本国民としては事の深刻さや思い入れのようなものが日本にいる人達に比べれば足りないとも言えるのだと思う。
唯一のつながりはネットであり、海外にもいたということで、毎日震災のニュースで鬱になりそうだと日本の友達が言っていたことに反し、その悲惨さよりも日本人の良い部分や身の回りを含めた海外からの応援の声の方が自分には伝わってきたように記憶している。
被災地の人達の行動を海外メディアは讃え、"pray for japan" そんな動画をたくさん見た。
いろいろ捨てたものじゃないな。そう思った。
ネットというのはいい意味でも悪い意味でも極端な場所なのかもしれない。
実際の被害や被害者の方々の気持ちは僕には到底理解できないし、出来ることなんてほとんどない。
2年経った今は状況は変わっているかもしれないけど、当時に関しては正直募金だけが自分に唯一出来ることだと思った。優しさを受け取るのもまたそれなりのエネルギーが必要だから。
また争いが 自然の猛威が 安らげる場所を奪って
眠れずにいるあなたに 言葉などただ虚しく
もうひとつ出来ることは今自分が進んでいる道を全力で進むこと。
そして、結果的にたどり着いたその世界を変えること。
2011年3月10日、中国雲南省の地震で25人の死者が出ている。
2011年のHIV感染関連による死者数は確認されているだけで170万人に登る。
そして1分間で17人が飢餓で亡くなっているという。
また一方で、
限りなく鬱に近い状況で人徳のないボスの下で身を削っている大学院生がたくさんいることも知っている。
いじめで自分の命を絶ってしまいたいほど辛い思いをしている子どもも想像以上にきっと多い。
悲しい失恋でひどく心を痛めている人もいると思う。
深刻さは比べるものでも、比べられるものでもないことも解っている。
はっきりしていることは、問題は認識できているだけでも数限りなくあって、そのうち自分に出来ることはほんの僅かだということ。
でもその僅かを本当に変えることが出来たらそれはきっと閻魔大王が天国行きのスタンプを文句なしに押してくれるレベルにすごいことだと思うし、実際それが出来ている人は決して多くないような気がする。
3.11のことは忘れない。
現地の人には幸せになってほしいと切に願っている。
そして自分は明日も明後日も今日と同じように研究生活を送る。
沈んだ希望が 崩れた夢が いつの日か過去に変わったら
今を好きに もっと好きになれるから
あわてなくてもいいよ
to U Bank Band